【夜界の影武者】キャバクラを影で支えるボーイ達の仕事とは

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——– 俺について ——–
俺はいまキャバクラの店長をやってる。
実は高校をすぐ中退してから色んな職を転々としてたんだよね。

それから友達が働いてた小箱が人手不足って話を聞いて、ボーイになった。
でも実は一回だけ飛んでる。ボーイの仕事が想像以上にやばかったからね。

バックレ同然で自ら飛んじゃったからな。
けど、友達に説得されてから改心した。
特にやりたいことも無かったし、ボーイの仕事を真面目に頑張ろうと思い直しんだ。
それから2年一生懸命働いて、経営に関わりたいと思い始めた。
その頃かな。

お店のお得意様(飲食店経営者)が噂を聞きつけてさ、働きっぷりに感心してくれた。
んで声を掛けられたんだ。
「今度キャバクラ開店させるから店長やらないか?」ってさ。
そこから俺の人生は変わったね。
いまの俺がいるのも、お得意様が声を掛けてくれたおかげだ。
逆にこの一声が無ければ、いま何をやってるかは全然予想もつかないね。

——–こんな人に読んでほしい ——–
このサイトは、キャバクラの店長をやってる俺が経験を交えて執筆してる。
特にボーイの仕事に興味がある人、店長を目指してる人に読んでほしいかな。
何もかも包み隠さず書いてるから、参考になるネタは多いと思う。

ボーイの仕事の厳しさや裏事情、キャバクラ経営のコツ。
こういうネタは現役にしか分からないはずだ。
ただ、これを読んでどう感じるかは各個人に任せたい。
納得できるならボーイの仕事が向いてるし、ゆくゆくは店長を目指すべきだ。

逆に理想とのギャップを感じたらボーイは向いてないし、店長も目指せないだろう。
キャバクラの仕事は決して楽じゃない。
ボーイになるにしろ店長を志すにしろ、覚悟を持って挑戦してほしい。

「キャバクラの店長って具体的にどんな事をしてんの?」
そんな疑問をキャバクラ店長の俺が解決するね!

キャバクラのボーイの仕事内容は大箱か小箱かで違ってくる

キャバクラでお客様を誘導したり、キャストとやり取りしたりするのがボーイだ。
でも、大箱と小箱では仕事内容がまるっきり違う。

まず大箱と小箱という言葉だけど、一般にはお店の規模(主に席数)を表現する際に使われる。
なお大箱は席数が60席かそれ以上、逆に小箱は20席以下のお店を指す。

その間の中箱もあるよ。
単純に広さと捉えるのが一番だね。

大箱の場合、スタッフはそれぞれが専門の仕事をこなしている。
キャバクラはボーイ、キャッシャー、送迎(ドライバー)と色々なスタッフが居るけど、それぞれが自分の役割をこなすね。

例えばボーイが送迎ドライバーの仕事をすることは滅多にない。

大箱はスタッフ数が多いし、組織として成り立っているからね。
教育もしっかりしてる。
一つの仕事に集中しやすいのも大箱の魅力だな!

一方の小箱は組織として小規模で、在籍スタッフ数も非常に少ない。
だからボーイも“何でも屋”のようなポジションで、あらゆる業務をこなす。
ホールはもちろん、キャッシャーや送迎、そしてキッチンや洗い場、更にはビラ配りなど……

キャバクラの業務の大半をすることになるね。

これが全部できて一人前と見なされる。
逆に色んな仕事を覚えられるから、どんどん吸収したい人には小箱のほうが向いてる。
大箱じゃ役割が限定されてるからさ。

将来の独立を考えると、どちらが良いとは一概に言えない。
お店の仕事を全部できなきゃ店長にはなれないからね。

大箱で一つの仕事を頑張ってこなすか、小箱で様々な業務を広く浅く覚えるか?
これからボーイになり、更に店長を目指すなら、こうした点も一度考えてみてほしい。

キャバクラに入店したてのボーイは雑務から

さて、キャバクラに入店して間もない新人は何をするのか?
平たく言えば雑務だね。
いきなりキャストの担当を任されることは無い。

雑務と言っても幅広いけど、大まかに分けると次の3つだ。
キャバクラの仕事は一通り覚えさせられるね。

・買い出し
・フロアやトイレの掃除
・開店・閉店準備

特に重要なのが買い出しだ。
キャバクラは必要な品が非常に多い。

店長やマネージャー、時にはキャストの指示で色々と買い出しへ行かされる。
例えば足りない食料品やタバコ、トイレットペーパーや割り箸、掃除道具などなど…。

一度にまとめて買いに行かされる場合もあれば、逆に特定の物だけ買い出しへ行くこともある。
特に難しくないし、新米にとって重要な仕事の一つだ。

2つ目の掃除も大切な仕事。
手が空いたら掃除するくらいの勢いで良い。
汚いお店など誰も入りたがらないのが普通だ。
お客様を出迎えられるよう、隅々まできれいにする必要がある。

キャストやスタッフが気持ちよく働くためにも欠かせない。
当然見えない所まで綺麗にしよう。

そして開店・閉店準備だけど、開店時は主におしぼりや灰皿の準備、閉店時はテーブルの清掃や皿洗いなど、それぞれ多様な業務がある。
当然掃除と並行して行わないといけない。

最も大変な仕事だけど、これがスムーズにできるようになれば一人前だな。
最初は店長か先輩ボーイが教えてくれるから、実際に仕事をしながら体で覚えよう。
複雑な業務はメモを取るのもいい。

お酒は契約している酒屋さんが届けてくれる

キャバクラにとってお酒は必需品だ。
むしろお酒がないとお店自体開けないといえる。
しかし、お酒をわざわざ買い出しに行くのは非効率だし、費用を考えても損してしまう。

だからボーイが買いに行く必要は”ほとんど”ない。
“ほとんど”、と書いたのは、ごくまれなケースに限ってお酒を買い出しへ行く場合があるからだ。
この点は留意して欲しいかな。

ならお酒はどうやって準備するのか?
実は契約している酒屋や業者が届けてくれる。

ボトルはもちろん、カクテル用のスピリッツなども全部届けてくれるから大丈夫だ。
なお、お酒の発注はボーイの役割だけど、仕事に慣れるまで行うことはない。
お店には必ず発注担当者がいるから安心していい。

逆にお酒を買い出しへ行くパターン。
それはお得意様が来店した時

もしそのお客様が希望するお酒がお店に無い場合、「提供できません」と断ることはできない。
場合にもよるがボーイが買いに走ることもある。
ただ、滅多にないケースだから、通常は酒屋が持ってきてくれると考えておこう。

担当キャストの管理もボーイの仕事

仕事にも慣れてくると、いよいよキャストの担当を任されるようになる。
いきなり大出世のように見えるが、実際に上位の一部人間が行うことだから出世と考えてもいい。

ただ、その役割に比例して重要性は非常に高いぞ。
お店の売上や自身の昇給・昇進にも直結してくるからな。
絶対中途半端に投げ出さず、最後まで責任を持って役割を担ってほしい。

担当のキャストとは、そのお店で働くキャバ嬢のことだ。
各キャストには担当者がいて、日々出勤連絡などのやり取りをしている。
担当キャストの管理は、いわゆるマネジメント業務だ。

主に3つほど仕事がある

・キャストの出勤確認
・お客様の来店予定の共有
・キャストの悩みを聞くなどメンタルケア

担当キャストを持つと、これらの役割をこなす。
当然担当キャストのことを第一に考ええるべきだが、キャストの行動や抱える問題は全てボーイの責任になるので注意。
仮にお客様とトラブルになった場合、それはキャスト個人の問題ではなく、担当するボーイの問題でもある。
また、その対処に当たるのも責任を取るのもボーイだ。

つまり、常にキャストのマネジメントを徹底させる必要があるんだ。
だから責任は重大な仕事といえるね。

途中で投げ出すボーイも少なくないが、その時点でクビが飛ぶと断言してもいい。
キャストはお店にとって重要な存在だし、担当者を変えれば済むだけの話だ。
もしキャストの担当を任されるようになったら、一気に責任は重くなることを心に留めておいてほしい。

ボーイがお客様のお酒を作る場合もある

キャバクラはお客様へお酒を提供するお店だ。
しかし、お客様が飲むお酒は基本的にキャストが作る。

一方のボーイはウェイターがメインで、お酒を作ったり提供する業務に携わることは無い。
ただし例外もある。

だから作り方は一通り覚えておいたほうがいい。
とは言っても割り物だから、難しく考える必要は無いな。
例えばこういう時は、キャストに代わってボーイがお酒を作ることになる。

・キャストが一時的に席を外している時
・団体のお客様が来店された時
・お客様とキャストが一緒に席へ着いている時

こういう場合は、ボーイがキャストの代役となってお酒を作らなきゃいけない。
一見すると、単にお酒を割るだけの簡単な仕事に思えるが、実際はちょっとコツが必要な時もある。
お客様によって味の好みが変わるからだ。

例えば、水割り一つとっても濃いめ・薄めの好みは個人により違う。
更に濃い目でもお客様それぞれで濃さの好みは変わる。
お客様ごとの好みを知るしか手段は無いけど、特にお得意様のお酒を作る時は注意してほしい。
分からない時は他のボーイに聞いてみるのも手だね。

灰皿を交換するのもボーイの仕事

キャバクラにはタバコを吸うお客様も訪れるし、キャストが吸う時もある。
もちろん小まめな灰皿交換が欠かせないんだけど、基本的にテーブルの灰皿を交換する役割はキャストだ。
ボーイがテーブルへ行き、直接灰皿を交換するようなことは無い。
営業中のボーイの役割は、あくまでもウェイターだからね。

なら、どうしてボーイが灰皿交換をするのか、という疑問が出てくるね。
けど答えは簡単。
キャストが交換した灰皿を下げ、きれいな灰皿に取り替えるのがボーイの役割だ。

灰皿の交換目安はタバコ1~2本だから、ヘビースモーカーのお客様だと、小まめに新しい物へ交換しないといけない。
しかし、いつまでもタバコが入ってる灰皿を放置するのは好ましくないよね。
そのため、灰皿交換でさり気なくキャストをフォローするのが役割ともいえる。

灰皿交換は、お客様が気づかないよう取り替えるのがスマートだ。
小まめにテーブルをチェックし、吸い殻が入った灰皿がないか気を配っておこう。
音を立てず、黒子のようにサッと交換するのが好ましい。
決してお客様の邪魔にならないように。

キャバクラが閉店した後もボーイの仕事は終わらない

キャバクラは閉店すると、キャストはどんどん上がっていく。
しかし、ボーイの仕事はもう少しだけ続く。

閉店業務と翌日の準備があるからね。
小箱でも比較的時間がかかるし、更に大箱は広い分大変だから注意。
ただ、仕事自体は難しくない。

・テーブルの片付け(グラスを下げるなど)
・キッチンの片付けを手伝う(皿洗いなど)
・床のモップがけ(必要な場合のみ)
・担当キャストへの売上連絡とフォロー
・お酒の発注
・キャストの送迎(ドライバーが居ない場合のみ)

だいたいこの程度だ。

開店前・営業中の仕事と比べて比較的ラクな作業が多いね。
要はお店を開店前と同じ状態に戻して、翌日もすぐ営業できるように整えるのが閉店作業だ。

ただし、お店によってはキャストの送迎もあるから気を付けよう。
もし担当キャストがいる場合、売上の報告や退勤後のフォロー連絡も必須だ。

ちなみに閉店業務は時間のかかる仕事が多いから、無駄に長引いてしまう場合も珍しくはない。
頑張ってテキパキ動いたとしても、勤務時間が過ぎて残業が生じることもある。

終電を過ぎることも十分ありうるから、もし電車で通勤するなら事前にお店と相談しておこう。
もちろん残業代はしっかり払ってもらえるので、稼ぎたいなら積極的に残業するのも手だね。

まとめ

キャバクラにとってボーイは欠かせない舞台骨だ。
彼らがいないと成り立たないと言ってもいい。

しかしボーイの仕事は簡単そうで大変だ。
大箱・小箱で役割も大きく違う。

新人時代の雑務は覚悟が必要だし、仕事自体も多岐にわたるからね。
でも、それだけやりがいのある仕事だよ。